試作品作りをスピードアップしイノベーションを加速させる

WHILL株式会社   |   神奈川県

試作品作りをスピードアップしイノベーションを加速させる
使用製品:
3Dモデリングマシン MDX-50
アプリケーション:
試作

革新的な電動車椅子の開発をおこなうWHILL株式会社。開発現場での試作品作りにMDX-50が活躍しています。WHILLはパーソナルモビリティを生産・販売している会社です。デザインとテクノロジーの力を生かし、誰もが乗りたいと思える車椅子の開発をしています。ある車椅子ユーザーから「車椅子に乗っていると、100m先のコンビニに行くのでさえあきらめてしまう」と言われ、その時に車椅子の可能性を追求しようと考えました。「すべての人の移動を楽しくスマートにする」それが私達のミッションになりました。私は車両開発部に所属し、外装やフレーム等の設計に携わっています。私達は開発に欠かせない試作品作りを、MDX-50で行っております。世の中にはいろんな工作機械がありますが、検討した結果、MDX-50に決めました。おつきあいのある会社さんでRolandDG製品が使われていて、使いやすそうだったのが主な理由ですが、テーブルに置けるほどの本体サイズだったことも決め手になりました。

WHILL株式会社 車両開発部 部長 平田 泰大 様

車両開発部 部長 平田 泰大 様

開発期間を短縮したかった

MDX-50でリム部分を試作

MDX-50でリム部分を試作

開発部には日々、お客様から要望がフィードバックされてきます。また、製品本体だけでなく新たなオプションやアクセサリーの開発も進めなければいけません。短期間で開発するために、試作品作りをさらにスピードアップさせたいと考えていました。外注業者にお願いすると、どうしても数日かかってしまいます。もちろん、今でも高い精度が必要な場合は外注業者にお願いをしていますが、自分達で作ることで、すぐにチェックできる環境を作りたいと思っていました。導入したところ、期待通りに開発期間が短縮できました。会社で設計して、帰宅する前に出力をかけておく。次の日の朝には試作品ができているので、すぐにチェックして次のステップに進むことができます。導入したことで開発メンバーの意識も変わりました。設計を進めている段階で「このタイミングで一度、MDX-50 で削ってみようかな」と思うようになったんです。コンピュータ上の3DCAD で形状を確認するのと、実際作って触ってみるのとは全然違います。実際にカタチにしたり、形状違いで何個か作ってみたりして確認できるので非常に効率的です。その試作品で確認ができたら、次に外注業者により高い精度の試作をお願いする。そのような新しいマインドセットになったのは大きな変化です。試作の手段が増えたおかげで、より良い製品づくりができるようになりました。

製品と同じ材料で作って、確認ができる

オートツールチェンジャー・回転軸ユニットでラクに作れる

オートツールチェンジャー・回転軸ユニットでラクに作れる

切削加工の場合は量産と同じ材料で作れます。その点も非常に助かります。種類はいろいろです。ABS もあれば、ポリカーボネイト(PC)やナイロン系の材料も使います。場合によってはガラスファイバー入りのナイロンなども使います。強度の高い樹脂から一般的な樹脂まで、かなりいろいろ使いますね。今のところ、材料の対応力に不都合は感じていません。樹脂全般に対応しているのがいいですね。3D プリンターも便利なので使っていますが、材料が限定されるので強度の評価試験ができません。強度を確認したいときは量産と同じ材料を入手して、削って作っています。安全性能が重要な製品ですので、強度確認試験もできるのは非常に助かります。MDX-50 には最初からオートツールチェンジャー(ATC)が装備されていて、オプションで回転軸ユニットも装備できるので、作業の手間が減って助かっています。ATC は自動でエンドミルを交換してくれるので生産性向上に貢献してくれます。回転軸ユニットがあるので、両面を加工する際、手間なくできています。とても簡単です。開発は日々時間に追われていて、すぐに結論を出さなければいけない場面も多々あります。緊急で確認しなければならないといった時に非常に助かります。小さいものなら1 時間で削れてしまうスピード感は素晴らしいです。

日本でものづくりに挑戦する使命感

日本でのものづくりに挑戦する使命感を覚えています

日本でのものづくりに挑戦する使命感を覚えています

残念ながら、今の日本ではものづくりに挑戦するベンチャーが少なくなってしまいました。IT・ソフトウェア関係は多いのですが、ハードウェアベンチャーは廃れている傾向にあります。シリコンバレー等には革新的な製品作りにチャレンジしている企業があるのですが、日本では数少ない存在になっています。そういった状況だからこそ、日本でのものづくりに挑戦する使命感を覚えています。「私達が新たなものづくりに成功しないと後が続かないのではないか。」それくらいの覚悟を持って取り組んでいます。後に続く企業やライバルになるような企業がもっと出てきてもらいたいですね。

WHILL株式会社様公式サイトhttps://whill.inc/jp/

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